9月9日は重陽の節句、別名「菊の節句」です。
昔はこの日に菊を飾って鑑賞したりお酒に菊の花びらを浮かべて飲んだりする風習がありました。
菊は長く咲き続ける花なので、それにあやかっていつまでも若々しく長生きできるようにと願ったのですね。
でも今は重陽の節句ってあまり馴染みがない人も多いと思います。
重陽の節句には菊を眺めてお酒を飲む。他には?
ということで菊の節句の過ごし方をご紹介します♪
菊を浮かべてリラックス
重陽の節句には、菊を浮かべた菊湯に浸かりましょう。
菊の種類は何千種もあるのですが、菊湯にはリュウノウギクという野菊を使うのが一般的です。
野菊が手に入るのなら、そのまま生の状態で湯船に浮かべても良いですし、2日ほど陰干しで乾燥させておいても良いです。花の部分だけじゃなく葉や茎も一緒に入れるとより菊の香りや成分をたのしめます。
細かい花びらなどがお湯を抜く時に詰まってしまわないように、お湯に浮かべる時はガーゼやネットなどに入れておきましょう。
家の近くに野菊が咲いている山があるとか自宅で栽培しているなど手に入る環境にあれば良いですが、そうもいかない場合もありますよね。そんな時はフラワーエッセンスを利用するのが手軽です。
また、カモミールもキク科の一種です。
カモミールなら普段からハーブティーやアロマ製品など身近に取り入れている人も多いと思います。
余談ですが、カモミールティーは胸やけや胃痛を和らげてくれるので我が家には胃もたれ用として常備されています^^;
リュウノウギクよりも製品が多いので手に入れやすいですし慣れもあるとカモミールの方が手軽かなと思います。好みで選んでもらえばOK。
菊湯に入ると菊の優しい香りでリラックス出来るだけでなく、菊の花のエキスには細胞の抗酸化作用やデトックス作用があったり、また血行が促進されるので肩こりや腰痛持ちの人には嬉しい効果があります。花を包んでいるガーゼなどでやさしく肌を撫でるとより効果的◎
昔は、9月8日の夜に菊の花に綿をかぶせておいて、9月9日の朝に露で濡れた綿で身体を拭いて若返り祈願をしていました。今でもこうして重陽の節句を過ごす人も勿論いますが、これはちょっと取り入れにくいなという人もいると思います。
そんな人でも菊湯なら大した準備もいらないし、菊湯に浸したタオルなどで身体を拭くことで同じ行いになると思うので気軽に取り入れられると思います。
夏の疲れが出てきて体調を崩しやすくなる季節の変わり目でもありますから、菊湯にゆっくりつかって疲れを癒やしてみてはいかがでしょうか♪
菊の節句の遊び
花札ってご存知ですか?
花札は日本のかるたの一つで、数字ではなく季節の草花が描かれた札を使って遊びます。
1月だと松、4月は桜というように12ヶ月それぞれの季節の花が割り当てられているのですが、9月の札には菊の花と酒盃が描かれた「菊に盃」があります。
まさに菊酒を描いた、そんな一枚ですね。
花札の遊び方には、順番に札をめくっていって月の早い方を勝ちとしていくもの(5月と10月なら5月が勝ち)やポーカーみたいに役を作って高得点を狙ったりするものなどいろいろ遊び方があります。
遊んでみたいけど花札持ってないよ…という人も大丈夫!
便利な現代ですからね。今はオンラインで花札が遊べます。
花札がはじめての人でも色んな絵柄があるので見ているだけでも楽しめますし、個人的には猪鹿蝶を揃えるのが好きです。笑
7月:萩に猪 10月:紅葉に鹿 6月:牡丹に蝶
自分の誕生月の絵柄はなんだろう?って、そんなところから四季の花を知れるのも良いですよね。
興味のある方はぜひ遊んでみてください♪
菊の香りの快眠グッズを作る
菊の節句に菊枕を作ってみてはいかがでしょうか?
・菊の花をよく乾燥させて、乾いたらガーゼにくるんだり綿袋などに入れます
陰干しでも天日干しでも、また花びらだけでも葉や茎が着いていてもどちらでもOK。
花びらだけを干す場合は、風で飛ばされないように布で覆ったりザルを被せたりしましょう。
・それを枕の中に詰めたり枕カバーの下に敷いたり、枕の上に乗せておくなどして眠りましょう
葉や茎付きの場合は寝ている間に刺さって怪我をしないよう気をつけてください。
ほのかで上品な菊の香りに癒やされます。
菊は昔から漢方に取り入れられていて体の無駄な熱を冷ましたり、頭痛やかすみ目、結膜炎などに効能があるとされています。
菊枕は昔から安眠枕として重宝されてきました。菊には邪気を払う効果があるとされているからです。
本当に邪気を払ってくれるのか。真偽は定かではないですが、夢見が悪い人は菊枕で眠るともしかしたら邪気が払われて安眠できるようになるかも!?しれませんね^^
菊の節句の過ごし方、楽しみ方 まとめ
重陽の節句の過ごし方をご紹介しました。いかがでしたか?
現代では馴染みが薄くなっている重陽の節句、菊の節句ですが、だからこそあえて菊を眺めながら菊を食べて、菊を見て遊んで菊湯に入って、そして菊の香りに包まれて眠る。
そんな菊三昧な一日にして、長寿への願いがこめられた縁起の良い菊を堪能出来るのも菊の節句ならではかもしれませんね。
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