果実酒の果実が変色したりお酒が濁ったら失敗!?

通年

きれいな色をつけたいと思って楽しみに作った果実酒。

それなのに気付いたら濁ってきてる!?

アルコールに漬かっていない部分の果実が茶色く変色してるけど大丈夫!?

なんか沈殿物が発生してるんだけど!?

今回はそんな、果実酒の変色や濁りについて、原因と解決策ご紹介します!

果実酒に漬けた果実が変色するのはなぜ?問題ない?

果実酒に漬けた果実が茶色く変色するのは、主に「酸化」が原因です。
漬け始めはきれいな色をしていた果実も、10日も過ぎればくすんだ茶色っぽい色に変わることはよくあります。果実がぷかぷか浮く種類のものだと特に浮かんで空気に触れている部分が酸化して変色しやすくなります。

でもそれを知らないで翌日見てみて急に茶色くなってたらびっくりしますよね!

たとえば、皮をむいたりんごや桃はそのままにしておくとすぐに茶色くなりますよね。あれと同じなので漬けた果物の色が茶色っぽく変色しても問題はありません。特に皮をむいて漬けるとより変色が早いしやわらかい果物だと実が溶けやすく濁りも生じやすいです。

でも腐っている訳ではないのでご安心を^^

酸化して茶色く変色したリンゴの断面

基本的に果実酒に果実の変色はつきものです。傷みのない果物を使ってアルコールに漬ける前に十分に果物の水分を取っていれば、お酒の中で腐ることはほとんどありません。なので浮いて変色しても神経質になる必要はなしです◎

どうしても変色が気になる場合や一部が黒っぽくなって心配な場合は、その部分だけ取り除くのもOK。

果実酒の果実が浮かないようにする方法は?

とはいえ、果実が浮いてしまうと変色や腐敗が気になる方も多いはず。

そんな時は「ラップで落し蓋」をするのがおすすめです!
容器の中で果実が空気に触れないよう、ラップをピタッと液体に沿わせて覆いましょう。液晶画面に保護フィルムを貼る感じで、容器の中の端の方からラップをピタッと液体に沿わせてとじていきます。これだけで変色をかなり防げます。

▼ラップはニオイが気になりにくい無添加ラップがおすすめです^^

もし、料理で使っている落し蓋があってもそれを果実酒に使うのはおすすめしません。なるべく雑菌をつけさせないためにも落し蓋をするならきれいなラップを使った方が良いです。

果実を沈ませようとお酒を多く入れたところで浮くものは浮いてしまうのでアルコールの量を増やすのは意味がありません。アルコールが増えると味わいも変わってしまいますしね。

それに、作りたては実が浮いていても漬かり始めて2~3ヶ月ほどすればそのうち実は自然に沈んでいくのでそれまでの辛抱(?)です!

琵琶をアルコールにつけた手作り琵琶酒

果実の変色を防ぐコツ

  • 1日に1回、瓶をゆっくりとゆすって果実全体にアルコールを行き渡らせる
  • 菜箸やスプーンでかき混ぜるのは雑菌が入るためNG
  • 氷砂糖が溶けるまでの1ヶ月間は、1週間に1回程度ビンをゆすって糖分を均一にする

浮いている実が沈むまでの数ヶ月間、酸素に触れている面がやっぱり気になってしまう…という人は、1日に1回ビンをゆっくりとゆすると良いです。

ゆすることで浮いている果実の表面にもアルコールをかけて変色を防ぐことができます。このときに菜箸やスプーンなどを使ってかき混ぜるのはおすすめしません。なぜなら下手にモノを入れかき混ぜると雑菌が入ってしまう可能性があるからです。
なので、道具は使わずに保存瓶を両手で持って左右にゆっくりと傾けてアルコールを回し混ぜてあげましょう。逆さまにしたり激しくゆすると果実に傷が付いてしまう可能性があるので、あくまでやさしく^^

また果実酒の変色が気にならない人でも、氷砂糖が溶けるまでの1ヶ月くらいの間は1週間に1回くらいの頻度でビンをゆすって糖分がアルコール全体に行き渡るようにしてあげると良いです。
果実酒は浸透圧を利用して果実からエキスをアルコール内に抽出する飲み物なので、果実全体に糖分を行き渡らせたほうが果実からバランス良く旨味を引き出すことができます◎

▼保存瓶は部品が全部取り外して洗えるセラーメイトがおすすめ♪

もし氷砂糖やザラメではなくグラニュー糖や白砂糖を使っている場合も、砂糖の粒が小さくビンの底に沈みやすいのでゆすって糖分が全体にまんべんなく行き渡るようにしましょう。ゆすったりせずただ置いて漬けていると果物から出てきた糖分が白く濁ってもやっているような状態になることもありますが、そんな時もゆすって回してあげると良いです^^

漬けたてでまだまだ角砂糖が残っている作り始めの梅酒瓶

 

果実酒が濁ったらそれは失敗!?

もしお酒が濁っていたり沈殿物(おり)が出来ていた場合。

もしかして失敗した!?と思ってしまうかもしれませんが、大丈夫!失敗ではないのでまずはご安心を◎

濁りや沈殿物は「果実の成分」や「果実が溶けて崩れたもの」が原因で、失敗ではありません。つまり果実の成分であるということなので沈殿物ごと飲んでも全然問題なし。あえて果実の実を潰して漬ける人もいるくらいです^^

とはいえそのまま置いておくと渋味などの雑味も出てきたり、もしかしたら溶けた実が上にあがって空気に触れることで腐敗してカビの原因にならないとも言い切れません。なので気になる人は一度「濾す(こす)」ことをおすすめします。

漉す方法でよくあるのは、じょうごをセットしてガーゼやキッチンペーパーを敷いたら少しずつお酒を流し込んで濾していく方法。ドリップコーヒーのフィルターを使う方法もあります。

プラスチックのコーヒーフィルターにセットした紙

ただこの方法は、結構~時間がかかります^^;その代わり澱もきれいに取り除けるので時間に余裕のある場合は紙で濾す方法がベストかなと思います。

もう少し早くしたい場合は紙より粗めのガーゼやさらしがおすすめ。
茶こしまでいってしまうと目が粗すぎて固形物がきちんと取り除ききれない可能性があります。シノアだったら茶こしよりは目が細かいのでまだ大丈夫かなと思います。

▼シノアはステンレス製の漉し器です

もし漬けている果実が全部崩れて溶けてしまった、という場合はワインボトルを使う方法もあります。

ワインボトルにじょうごをセットしたら果実酒を移してしばらく放置します。キッチンペーパーなどを挟む必要はありません。そのままじょうごを使って瓶に注ぎ移します。
そうしたらそのまま放置!2週間もすればおりが底に沈むので、ゆっくりとワインボトルを傾けてまずは上澄みを別の清潔な容器に移し、おりを含んだ残り1/5くらいをじょうご+キッチンペーパーで漉しましょう。

沈ませる時間は必要ですが放置しておけば良いので全部漉す手間暇を考えると随分楽になります◎

ワインボトルでも日本酒の一升瓶でも何でも良いのですが、縦長でなるべく細い瓶の方が効率的です。
例えばたらいみたいな平べったい容器に移してしまうと澱が底全体に広がって沈殿、傾けた時に上澄みをほぼ掬い切れずに結局全体が混ざって元通りの状態になってしまいやすいですよね。
細長い瓶だと空気が触れる面積も小さくまた上澄みを注ぎやすいので扱いがラクになります。

この沈殿物は1度漉しただけでは取り除き切れずに1ヶ月後とかにまた発生していることもあるので、そしたらまた漉せばOKです。

ちなみに基本的な手順としては、果実酒を漉すのは果実酒が飲み頃になって果実を引き上げてからになります。
この時点で飲んでも良いし、漉して更に寝かせれば熟成が進んでよりまろやかに、美味しくなっていきます。また熟成したものを飲む時に漉すことで雑味や角を取り除く飲み方もあります。ここはお好みで♪

濁りの見分け方は?

この濁りは正常で問題ない濁りなのかそれとも雑菌が原因の濁りなのか?濁っても大丈夫と言われても心配になりますよね><

もし雑菌による濁りだったら、においをかいでみると明らかに異臭がします!そしてなんとも不快な味が生じます…そのようななものがなければ果物の繊維やエキスが分離して沈殿しているだけの可能性が高いので、気になるなら濾してしまえばOK。

果実の香りがしなくてアルコールのツンとしたにおいしかしない場合は、それは正常な状態でまだ果実のエキスが抽出されていないだけなので問題なしです◎

 

まとめ

果実酒は、漬ける果実によっては濁りが出たり果実が溶けて沈殿物ができることがあります。

ただ、底で沈んでいるものがカビるということはないですしその沈殿物ごと飲むことも可能です。苦味や雑味が含まれるので取り除いた方が飲みやすい人の方が多いかもしれませんが^^

漬ける前に果実についた水分をしっかりと拭き取って適切な処置をしていれば漬けている間にお酒の中で実が腐るということはほとんどないです。でも実が浮いていて変色が気になるならアルコールをゆすってかけたりラップを落としてアルコールに浸かるようにしてあげると変色を防げます。

酸化や変色、濁りは使う材料によっても違いますし保管環境などによっても変わってきます。一概にこれが正解!間違い!とも言い切れないことが多いので、都度都度様子を見ながら。
自分なりのおいしい果実酒作りを見極めていけると良いですね♪

 

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