菊って、普段から食べますか?
菊は通年を通して見かけることができますが、観賞用の菊も食用の菊も、見頃や旬は10月頃です。
食用儀軌は東北地方での栽培が多いので日常的に食べている地域もありますが、食用菊に馴染みが薄い人でもお刺身にちょこんと添えられているのは見たことがあるのではないかと思います。
3月3日や5月5日同様に、9月9日は重陽の節句です。そして9月9日は別名を菊の節句とも言います。
そんな秋が旬の菊、せっかくなので味わってみませんか?
菊の食べ方やレシピ、保存方法のご紹介です♪
菊の茹で方
まず、菊には観賞用と食用とがあります。
観賞用が必ずしも食べられないわけではないですが、薬品を使っていたり食用に比べて苦味が強かったりしますから、食べるなら食用のものにしましょう。
黄色だけじゃなくて白やピンクの食用菊もあります^^
食用菊は生のままで食べられます。
花をまるごとも食べられますが、芯の部分は苦いが強いので生で食べる時はむしって花びらだけを食べることが多いです。
刺身やちらし寿司などに添えられていることが多いですが、あれは単なる飾りとしてではなくて解毒作用を利用した、殺菌目的の役割があります。お寿司のガリと同じですね。
それにちょっと散らすだけで料理がパッと華やぐので、毒消しの他にもサラダやお味噌汁、和え物などちょっとした彩りを添えられて意外と重宝するんですよ^^
生食以外だとさっと茹でて食べることが多いので、ここで菊の茹で方をご紹介します。
食用菊の茹で方
1、ガクから花びらをちぎり取ります
2、水で軽く洗います
3、お酢と塩各少々を入れた熱湯に10秒ほどくぐらせます
軽くてお湯に浸かりにくいので花びらを入れたら箸でサッと混ぜるようにすると良いです。
4、すばやく冷水にとって冷ましたら絞ります
強く絞るとシャキッと食感がなくなってしまうので軽く絞りましょう。
茹でる時のポイントは、お酢を使うことです。
お酢を加えたお湯でゆでると色よく仕上がります。
ただの塩茹でだと菊の色が茶色っぽく黒ずんでしまします。それはなぜか?と言うと、酸化してしまうからです。
りんごを切ったまま置いていくと茶色く変色しますよね。あれと同じです。
でも色が黒ずんだからといって味には何も問題ないので安心して食べてください^^
食用菊は温度が高すぎたり加熱時間が長いと香りが飛びやすいので調理する時はさっと、茹でるというよりは湯通しする程度でOKです。
もしも逆に香りを抑えたいという時には加熱時間を長めにすれば香りを薄めることが出来ます。
食べ慣れている人にとっては菊の香りも美味しさの一部ですが、そうでない人にとっては香りが強くて食べにくいと感じる人もいます。自分は平気だけど家族は苦手で…という場合もありますよね。
そういう時にはちょっと長めに加熱すると良いですね。
また、乾燥タイプの食用菊もあります。
生の食用菊よりも乾燥菊の方が香りはしなくなっているので、見た目は華やかにしたいけれど香りは抑えたいという時にも便利です。
使い方は生の食用菊と同じで、塩・お酢入りの熱湯に湯通しして使いましょう。
食用菊の食べ方、レシピ
食用菊は、さっと茹でておひたしや酢の物として食べるものが多いです。
食用菊のおひたしは、先にご紹介した通りに菊を茹でて水気を切ったら、好みの出汁に浸して鰹節を載せていただきます。とっても簡単♪
ではその他の食用菊の食べ方、レシピをご紹介します。
菊と春菊の和え物
材料 2人分—
食用菊 20g
春菊 1/2束 (好みの青菜でOK)
●合わせ出汁
出汁 100ml
醤油 小さじ1/2
みりん 小さじ1/2
塩 少々
作り方—
1、●合わせ出汁の材料を鍋に入れてひと煮立ちさせて、人肌に冷ましておきます
2、菊を塩とお酢で茹でます
菊の花びらを塩・お酢入りのお湯でサッと湯がいたら冷水にとり冷まします
3、春菊を塩茹でします
塩少々を入れたお湯で1、2分サッと茹でたら冷水にとり、水気を絞って2cm長さに切ります
4、1、2、3を全部混ぜ合わせて完成♪
同じキク科の春菊と合わせたレシピです。
春菊ではなく小松菜やほうれん草など好みの青菜に変えて作っても勿論問題なしです。
加えるだけレシピ
●お味噌汁やお吸い物の最後に
●人参と大根の甘酢和え、なますに好みの量をプラス。
個人的な好みではありますが、私は細切りにした油揚げの入ったなますが好きです♪
●山芋オクラの酢の物に
●もずくと細切りにしたキュウリと三杯酢で和えて
●アボカドのサラダに散らして
●ちらし寿司に散らしたり魚の押し寿司に添えて
●しらすご飯と一緒に混ぜ合わせて
●鶏肉とキノコのチャーハンに加えて
●根菜とベーコンのパスタに載せて
●玉ねぎとニンジンのかき揚げに加えて
菊だけ揚げる場合は花びらの状態だとバラバラになってしまいやすいので、その場合は花びらをむしらずにまるごと揚げた方が揚げやすいです。ガクも食べられるのでお好みで。
レシピと言いますか、食べ方ですね。
菊はいつもの料理にプラスするだけで何にでも使えます。生のまま散らしても良いですし、茹でたものを加えても良いです。
私はさっと湯がいたものを加える食べ方をよくしています^^
食用菊を買ってみたけど苦味がどうにも…なんて時には、出汁や醤油よりも油分のあるものと食べると苦味が軽減されます。
醤油マヨネーズ、ピーナッツ和え、練りごまと豆腐の白和えなんかが簡単でおすすめです。
またガクや花の中心部はクセや香りが強いので、その場合は花びらだけを使うようにすると食べやすくなります。
また中国では乾燥させた菊をお茶として飲んでいます。
菊を乾燥させることで長持ちさせられますし、もちろん生の花びらを紅茶などに浮かべて飲んでも良いですね。
乾燥菊、干し菊の作り方
・菊は洗わずに、花の部分をまるごと乾燥させます
乾燥方法は天日干し、電子レンジどちらでも出来ます。
天日干しは、ザルなどに花を重ならないように広げて日光に当てます。
1週間もすればしっかりと乾燥させられます。
電子レンジを使う場合は、250度で5分ほど加熱します。途中、2分置きくらいに全体をかき混ぜてください。
レンジの機種によって多少時間が変わるので様子を見ながら乾燥させましょう。
・菊をまるごとだと風味が強いという場合は花びらだけ乾燥させても大丈夫です。
花びらだけを乾燥させる場合、天日干しでも電子レンジでも良いですし、フライパンで乾煎りしても作れます。やりやすい方法で乾燥させましょう。
天候が良くない時やすぐに作りたい時は電子レンジが早くて便利ですね。
またしっかりと乾燥させてビンなどに保存すれば長く持たせることも出ます。乾燥剤を入れると尚良しです。
菊花茶の飲み方
・ティーポットに茶葉大さじ1~2杯分の菊を入れたら熱湯を注ぎ、5分ほど蒸らせば出来上がりです
濃さはお好みで調整してください。お湯を足して数回飲めます。
大量に菊花茶を作る場合
1、やかんに水1リットルと大さじ2杯分の菊を入れて火にかけます
2、沸騰したら弱火にして10分ほど煮出します
3、冷めたら茶こしなどで漉して、冷蔵庫で保存して飲みましょう
菊をまるごと乾燥させたものを使って飲む菊花茶は、お湯を注いで蒸らしている間にだんだんと花が開いて来るのでキレイです。透明なティーポットがある人はぜひその様子も楽しんでください♪
またちょっと変わったものとしては、青森県の村井青果では菊じゃむを販売しています!
ヨーグルトにかけたりお菓子作りで利用したりと幅が広がりますね。
菊の保存方法、冷凍も出来る!?
食用菊が余ってしまった場合、生のままだと日持ちしないので一度に使い切れない時は冷凍保存がおすすめです。
さっと湯がいてぎゅっと水気を切ったら、適量に分けてラップに包んで、ジップロックなど保存袋に入れて冷凍庫で保存します。長くても半年を目安に使い切りましょう。
食べる時は自然解凍で簡単に使えます。そのまま料理に加えて使いましょう。
また味のついた、おひたしにしたものを冷凍保存することも出来ます。
小分けにしておけばちょっとおかずが足りない時やお弁当にもう一品という時にサッと使えて便利ですね^^
食用菊の茹で方と食べ方、保存方法 まとめ
食用菊には中性脂肪やコレステロール、ガンの発生を低下させる効果があったり、ビタミンや葉酸など抗酸化作用の高い栄養素も多く含まれています。
見た目だけじゃなく健康にも一役買っている菊。
旬の菊を使って秋をおしゃれに楽しみましょう♪
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