普段の料理で豆腐はどう使い分けていますか?
勿論、食感や味の濃さなどの好みは人それぞれあると思いますが、豆腐の特性から考えるとそれぞれに合う料理ってあるのでしょうか?
その特徴を踏まえつつ、どう使い分けると良いかをご紹介します♪
絹ごし豆腐と木綿豆腐の違い
絹ごし豆腐と木綿豆腐、どちらがどんな料理に合うかを探るためにまずはどういう特徴があってどう違うのか、ご紹介します。これがわかれば自ずと使い分け方がわかって来るはず!
絹ごし豆腐はこんな豆腐
ではまずは絹ごし豆腐。
絹ごし豆腐は、豆乳とにがり(凝固剤)を混ぜたものをそのまま容器に入れて水分を抜かずに固めて作ります。豆乳そのものを固めるので木綿豆腐の豆乳よりも濃厚なものが使われることが多いです。
なので、豆腐に含まれる水分量が多く表面が滑らかでつるっとした食感が特徴です。きめ細かく滑らかで舌触りや喉越しが非常に良い、その絹のような出来上がりが「絹ごし」と言われる所以です。
豆乳をそのまま固めて作るのでカリウムやビタミンB1、B2、炭水化物が多く含まれています。
木綿豆腐はこんな豆腐
では木綿豆腐はどうかと言いますと。
木綿豆腐も最初は絹ごし豆腐同様豆乳ににがりを加えて固めるのですが、固まり始めた豆乳を木綿の布を敷いた木型に入れ、重しをして圧力をかけながら水分を抜いて固めて作ります。木型の箱に敷かれている木綿の布目がついて模様になっているから「木綿」豆腐なのですね。
水分を抜きながら固める故にしっかりしていて崩れにくいのが特徴です。
絹ごし豆腐に比べて水分が少ないので味わいも濃く、また栄養面でもタンパク質や脂質、カルシウム、鉄分、ビタミンE、食物繊維などが多く含まれています。カルシウムは絹ごし豆腐の約3倍弱、ビタミンEは約2倍です。
つまり絹豆腐と木綿豆腐の違いは水抜きをするかしないかによる水分の含有量の違い、ということになります。
・絹ごし豆腐は水分量が多いのでやわらかく滑らか
・木綿豆腐は水分量が少ないので固くしっかりしている
では以上を踏まえて、どう使い分けると良いのかをご紹介します!
絹ごし豆腐と木綿豆腐の使い分け方
絹ごし豆腐は水分が多く滑らかな舌触りが特徴なので、豆腐そのものの風味を楽しめる料理に適しています。
・冷奴、豆腐サラダ、豆腐のデザートなど豆腐の風味を生かして生で食べる料理
・味噌汁、湯豆腐、麻婆豆腐などつるんとした喉越しを楽しむ料理
・白和えやホワイトソースにも
その性質上、水切りをして使う料理には向きません。
反対に、木綿豆腐は水分が少なく崩れにくいので味をしっかり絡めたい、染み込ませたい料理に適しています。
・すき焼きやしゃぶしゃぶ、水炊きなどの鍋料理
・揚出し豆腐や豆腐ステーキ、肉豆腐など形を活かして味を染み込ませる料理
・豆腐ハンバーグなど混ぜ込む料理にも
絹ごし豆腐と木綿豆腐の使い分け方 まとめ
ということで、
・滑らかな喉越しと豆腐の風味を楽しみたいなら絹ごし豆腐
・味を染み込ませたり形を保ちたい料理には木綿豆腐
と使い分けると良いということになりますね^^
しかしこれはあくまで「基本的には」というお話。
木綿豆腐のボソボソっとした食感がキライ、絹ごし豆腐のつるんとした喉越しが好き、絹ごしは水分が多いから木綿より味が薄くて苦手、などなど人それぞれの好みでどちらを使うかは全然違います。
特に麻婆豆腐は好みが両極端に分かれるんじゃないか思います。
木綿のマーボーなんてボロボロして美味しくない!
いやいや絹ごしだと味は染み込まないし形は崩れるしで食べにくいだけ!
冷奴だって、味が濃くて食べごたえのある木綿豆腐が好きな人もいますし、個人的にも豆腐をグラタンのホワイトソースに加える時は滑らかさよりも豆腐の風味を感じられるように木綿を使います。豆腐の向き不向きと食味の好みはまた別の話、ということなんですよね。
一般的に絹ごしの方が向いてる料理に木綿を使う場合は、別途加水したり合わせる他の食材の水分を利用して調理することも出来ます。
逆に木綿が向いているところを絹ごしで作ると、例えば、ハンバーグのつなぎに絹ごしを使うと緩い生地になってうまくまとまらず形成出来なかったりします。この場合は水分をまとめてくれる小麦粉や片栗粉、水分を吸い取る海藻や乾物を使うことでカバー可能です。
それぞれ特徴はあるので、それをうまく活かして料理しても良し、風味の好みで選んでも良し。絶対にコレ!という決まりはないということですね^^
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