こちら「貧血対策に食べると良い食材はレバー以外だと? 」で、レバーが苦手でも鉄分を摂取出来る食材は海苔が良さそう!とご紹介いたしました^^
が、闇雲に海苔を食べれば良いのかと言うと決してそう簡単な話ではなく。
貧血予防で鉄分を摂取する時に、鉄分を吸収しやすい食べ方のコツとかってあるのでしょうか?
■貧血を甘く見てはいけない!?
貧血対策の鉄分摂取で一緒に食べたい食材は?
貧血対策のために鉄分を意識的に摂ろうとしている人ならきっと聞いたことがあるだろうと思いますが、鉄には種類があって、動物性食品に含まれるヘム鉄と植物性食品に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。
ヘム鉄は動物の肉類、レバーや魚類に多く、非ヘム鉄は海藻類や野菜、果物に多いのですが、この2つの大きな違いは体内への吸収率にあります。ヘム鉄の吸収率は15~25%なのに対し非ヘム鉄の吸収率は2~5%。
ということは、板海苔を1日に5枚食べてもその海苔の鉄分全部が体内にちゃんと吸収される訳ではないってことですね!!涙 海苔は海藻だから非ヘム鉄になるので尚の事吸収率は低い、と。
しかし諦めるのはまだ早い…非ヘム鉄は、良質なタンパク質やビタミンCを多く含む食品と一緒に摂取することで体内への吸収率を上げることが可能になります!良質なタンパク質には卵やスケトウダラ100%のちくわ、黄な粉やおからなどの大豆製品などがありますね。
ヘム鉄は、鉄の周りをポルフィリン環というイオンに囲まれているので食物繊維やタンニンなどからの吸収阻害を受けにくいのですが、非ヘム鉄にはそれがなくむき出し状態なので他の栄養素からの阻害を受けやすくなります。でも良質なタンパク質やビタミンCと一緒に摂取することで非ヘム鉄がヘム鉄に変換されるんだそう!
とは言えですね、これは非ヘム鉄食材だから単品じゃなくて食べ合わせも考えて~…とか、正直、いちいち考えるのが面倒臭い。面倒要素が少しでもあるとそれがズルズルと尾を引いて最終的にもういいや、となりがちなところがある私^^;
なので、そうならないためにも、鉄分の多い食品は覚えておいて非ヘム鉄かヘム鉄か種類はどっちでも良いからとりあえずタンパク質とビタミンCのものも一緒に食べる!
こうするだけでも鉄の吸収率は少しは良くなるのでは、と思います。栄養士さんみたいに細かな数字を計算して…なんてもっての外。一時だけ鉄を多く摂っても意味はなくてすぐに貧血が治る訳でもないので、継続的に鉄分を摂って貧血対策をしていくためにもハードルは低くして。やらないよりはマシ!くらいの気持ちで鉄分摂取に取り組むくらいが丁度良いのかなと。
他の栄養分とか食べ合わせとかも計算して献立を立てられるのがベストだとは思いますが、自分に合った方法で貧血予防の鉄分摂取法を取り入れていくことが続けるコツになるんじゃないかと思います^^
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貧血改善に避けた方が良いものは?
貧血対策に鉄分の多いものをなるべく食べるようにしていても、もしかしたらその食べ方、折角の鉄分摂取を無意味にしてしまっているかも!?
鉄分を摂る時に気を付けたいこと、それは、食事と一緒にお茶やコーヒーを飲まないということです。
▲おからパウダー入りのコーヒー。
お茶やコーヒーにはタンニンが含まれているものが多いです。
タンニンとは何かと言うと、ポリフェノールの一種でお茶やコーヒー、ワインや渋柿などの渋みの元となる成分です。タンニンの中のカテキンには抗菌作用やコレステロールを下げる作用など様々な効能があるとされているので健康のために適度に摂取している人もいますよね。
なのですが、タンニンは貧血の人が飲む場合には特に気を付けたい成分なんです。
と言うのもタンニンは鉄分と結合する性質があって、結合した鉄分は腸で吸収されにくくなってしまいそのまま体外へ排出されます。そうするとその結果、鉄分の体内への吸収率が下がるということが起こります。
タンニンが多く含まれる飲み物にはどんなものがあるのかと言うと…
玉露 …0.23 ※1
ドリップコーヒー …0.11 (/100ml)
紅茶 …0.1 ※4
煎茶 …0.07 ※2
インスタントコーヒー …0.05 (/100ml)
ほうじ茶 …0.04 ※3
ウーロン茶 …0.03 ※3
番茶 …0.03 ※3
玄米茶 …0.01 ※3
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※1 茶葉10gを60℃のお湯60mlで2分30秒おいてから淹れた場合
※2 茶葉10gを90℃のお湯430mlで1分おいてから淹れた場合
※3 茶葉15gを90℃のお湯650mlで30秒おいてから淹れた場合
※4 茶葉5gを100℃のお湯360mlで1分30秒~4分おいてから淹れた場合
ちょっと見方がややこしくて申し訳ないのですが、お茶って茶葉によって適した分量や淹れ方があるのでこういう表示になるのも仕方がないのかなと。
玉露は濃いめで飲むものですしね。ハーブティも、カモミールやタイム、レモンバームなどハーブによってはタンニンが含まれているものがあります。
でもですね、そう、面倒臭がりからするとどれがどれくらいとか覚えるのが既に面倒というやつで^^;
なので、貧血対策として飲み物を考える時にはもう、コーヒーやお茶はどれでもタンニンが含まれている!とザックリ考えてしまった方が良いのではないか、と個人的には思ったりしています。
昨今のコーヒーブームも相まって、食後やちょっと一息にコーヒーを飲む人、増えていますよね。
かく言う私もコーヒーは大好きで家でも出先でも食後や休憩でよくコーヒーを飲んでいたんですが、貧血と診断されてからは食後のお供のコーヒーは極力我慢するようにしています><
食後にタンニンを含む飲み物を飲む際には、鉄分の体内への吸収時間を考えると食後30分~1時間は飲まないようにした方が良いです。
タンニンの影響を気にせずにコーヒーやお茶を飲みたい場合は、タンニンによって阻害されるよりも多くの鉄分を摂取するということが対策になります。タンニンは、鉄の吸収を阻害しよう!と思っているのではなく鉄とくっつきたい!と作用する成分なので、結合出来ないくらい多くの鉄を摂れば良いということになります。
例えば病院で鉄分を処方されていて毎日100mgの鉄剤を飲んでいるとか、こちらでご紹介したような海苔や鶏レバー、黄な粉やひじきなど鉄分の多い食材を毎日意識してたくさん食べているという場合なら食事中や食後すぐにコーヒーやお茶を飲んでもある程度カバー出来ます。
1日の鉄の推奨摂取量は
・18歳以上の男性は7.0mg
・18歳以上の女性は10.5mg
とされています。(参照元)
タンニンは貧血の鉄分摂取にさほど影響はないよ!という記事を見かけたりもするのですが、飲み物の時間を少しズラすだけで対策になるなら、やらないよりはやった方が良いよなと個人的には思っています。食後のコーヒーが習慣付いてしまっているとなかなか辛いですが、貧血の辛さに比べれば…!!
▼ご存知ですか?鉄分補給にもなる鉄のたまご!
貧血予防に合わせて食べたいものと避けたいもの まとめ
ということで、貧血対策で鉄分と一緒に食べたいもの、逆に避けた方が良い飲み物をご紹介しました。
ヘム鉄よりも非ヘム鉄の方がタンニンと結びつきやすい性質があるようなのですが、ここでも、どっちでも良いからとりあえず鉄分とタンニンは避ける!と覚えておけば間違いないよな、という私のザックリ認識です^^;
出来るだけ好きな食材をうまく組み合わせて、食事中の水分は汁物や水などにしておいて、食後1時間くらいはコーヒーやお茶はなるべく飲まないように気を付けて。おいしく鉄分を摂取して貧血予防に努めましょうっ!
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