せいろの蒸し器って、いいよな~と漠然と憧れを抱いている私。
そんな高級なものはいらないから一つ買おうかな?と思い立って、そして思い止まりました。
そういえばうちの寸胴は蒸し器としても使える。
そういえばこれでプリン作ってる。
・・・竹とかのせいろにする必要性って、何?
寸胴鍋の蒸し器はせいろの蒸し器に劣る?
まず最初に個人的見解を述べておきます。
ステンレス寸胴鍋の蒸し器で充分!!
ではなぜその結論に至ったか、木のせいろとステンレスのせいろとで製品比較の検証をしていきます!
見た目重視なら木のせいろ
お洒落な写真を投稿したい人は勿論、見た目の本格的雰囲気から気分を上げたい人には断然、木のせいろがおすすめですね!
生憎自分にはそのような欲求はありません。
一度にたくさん調理したいなら木のせいろ
木のせいろは重ね使いが出来ます。
調理するものの量で何段使うか調整したり違う種類の食材を段違いで蒸したりと、一度で多くの量を蒸すことは寸胴鍋の蒸し器ではできません。寸胴鍋蒸し器は一段しかないからですね。
ただし、木のせいろでもなく寸胴鍋でもない、ステンレスやアルミの専用蒸し器も重ね使いが出来るものはたくさんあります。
実家にあったのは↑この画像のような四角い銀色の蒸し器でした。おこわとか茶碗蒸しとか作ってもらった記憶があります。
なので、木のせいろと寸胴鍋の蒸し器の2つで比べると木のせいろの方が一度にたくさん調理ができますが、しかし専用蒸し器となると木のせいろもステンレスやアルミの蒸し器もどれも重ねて使うことはできる、となります。
汎用性があるのは寸胴鍋の蒸し器
木のせいろは木のせいろとして使うか或いはそのまま食卓に出してお皿の代わりにするか、しか使い道がないと思います。が、寸胴鍋の蒸し器は、なんと言っても鍋なので鍋として何にでも使えます。
寸胴鍋は高さがあるから大量の汁物にも対応出来ます。炒め鍋でも使えるし(深さがあってちょっと調理しにくくはあるけれども)蒸し目皿を置けば蒸し器にもなります。
寸胴鍋いっぱいにカレーを作って、おかわり自由よ~!と食卓の真ん中にどん!と置けなくもありません。
ということで色々使い勝手があるのは寸胴鍋です。
そしてこれは収納問題にも繋がっていると思います。
木のせいろだと蒸し物をする時にしか基本的に使わない訳ですよね。となると蒸し料理以外での出番はないということです。
たとえば電子レンジを使わず蒸し器で蒸す、など日常的に蒸し器を使う人なら出しっぱなしで良いでしょうが、月に1回蒸し料理をするかどうか?という頻度の人だとどうしても棚の奥にしまいがちになってしまうものだと思います。
そうなるといざ使おうと思った時に、奥から引っ張り出すのが面倒だな…とか、月に1回も使わないのにやたらと場所を取って邪魔だな…なんて感情を抱くことも無きにしも非ずで。
その点、寸胴鍋なら色んな調理法で使えるのでコンロに出しっぱなしでも良い訳です。フライパンはなくていい、寸胴鍋さえあれば。という人がいてもおかしくはない!はず…!!
せいろは単体で使えない
収納問題にもちょっと関係あるなと思うのですが、せいろを蒸し器として使う時にはせいろ単体では使うことができません。
蒸し器、って、お湯を沸かしてその蒸気で食材を蒸し上げますよね。だからせいろを蒸し器として使うにはその下でお湯を沸かす必要がある訳です。つまりせいろ+鍋やフライパンが必要ということ。
セット売りのせいろもあるし、手持ちのフライパンや鍋に合う大きさのせいろを買って組み合わせても使えます。
▼せいろには湯沸かし用の鍋が必要です
その点、寸胴鍋の蒸し器は寸胴鍋ひとつで蒸せます。お湯を沸かす高さが必要になるので、我が家では蒸し目皿を使っていますが(付属品)なくてもお皿で代用可能だったりなどやり様はあります。
▼我が家の寸胴鍋と蒸し目皿
↑この蒸し目皿は高さが3cmほどなので、長時間の蒸し料理をする場合はお湯の注ぎ足しが必要になってきます。プリンを作る時は1回注ぎ足すかどうか、という感じ。
■プリンをおうちで作りたい方はこちらを参照ください♩>> プリンを牛乳なしで作って食べ比べ!豆乳やアーモンドミルクでも簡単に作れる?
ですがこういう↓お鍋のフチに引っ掛けて使えるものもあって、
これなら鍋の高さ分たっぷりお湯が沸かせます。
ということで、木のせいろだとせいろと鍋やフライパンがセットで必要で、寸胴鍋の蒸し器は寸胴鍋単体で蒸し器になります。収納が少なめで困っている人には出来るだけ器具の少なく済む寸胴鍋の方が都合が良いですね。
木の香りを楽しみたいなら勿論せいろ一択!
ステンレスの寸胴鍋は何のニオイも発していないので(笑)調理する食材の香りだけがしますよね。
せいろを使うことの大きなメリットは木の香りも楽しめること、です。
木の香りと言われて私が真っ先に浮かぶのはヒノキ風呂や新築の木の家の香りなのですが、木は種類によって香り方が違います。
せっかくせいろを使うんだから木の香りを十分堪能したい!という場合は杉かヒノキを選ぶとgood!
竹は杉やヒノキほど木の香りがしません。確かに点心を食べに行った時にせいろから木の香りがした記憶はないですね…(めっちゃ使用しててもう香りが殆ど飛んでたのかも。)
よりふっくら蒸し上げたいなら木のせいろ
なのですが、すみません!私は木のせいろを持っておらず食べ比べてみたことがありません><。
ただ、素材から予測は可能です。
木は水分を吸ってくれるので食材の水分量が程よく保たれやすいのだと思われます。炊いたご飯をおひつに入れ替えるのは、上がる蒸気でお米がべちゃっとしてしまうのを防ぐことが役割の1つですよね。
ちなみに木は水分だけでなくにおいも吸収しやすいです。なので蒸しながらお肉の臭みを吸い取ってくれるという利点もあります◎
またステンレスやアルミの蒸し器だと調理後に温度が下がりやすいですが木は保温効果があります。なので温かさをより長く保つことが出来て温度差による結露の心配も少ないということで蒸し上がりのふっくら感を維持しやすいのだろうと想像できます。
ひとつ、温度の観点で言うと、木は熱伝導がステンレスなどに比べて遅いので、短時間でササっと蒸し物をしたい場合は木よりもステンレスなどの方が時間短縮にはなります。
手入れのラクさは断然!寸胴鍋の蒸し器
ここに来てそもそもなのですが、せいろ(蒸篭)は蒸し器という種類の中の一つの調理器具です。蒸し器といえば木製もステンレス製もアルミ製もあるけれど、せいろと言われる蒸し器は木製のものを指します。
材質としては竹、杉、ヒノキ、少数派では松の木もあります。そして竹を細かく編んで作られた蒸し器は中国式の蒸し器で、中華せいろと呼ばれます。中華料理店の点心で提供されるあのせいろのことですね!
さてそんなせいろですが、せいろに限らず、木の調理器具や食器は取り扱いが難しいです。
難しい、というか、手間が掛かります^^;
ウレタン塗装など施してあるならそうでもないけれどせいろなどの無塗装の木製品は気を付けるべきポイントが多々あります。
木の厄介なところは何と言ってもカビ!!
せいろにカビや傷みを起こさせない為に必要なことは汚れを残さないこととよく乾燥させることです。
木はにおいだけでなく色も染み込みやすいですよね。調理中に移ってしまった食材の色素成分や肉や魚の脂、こぼしてしまった液体などを長時間放置してしまうと染みになってしまいます。
そしてその染みが木を傷ませる原因になり、またそこからカビが発生する原因にもなります。だからなるべく汚さないように使いたいですよね。
※調理中に食材の成分が木に染み込まないようにクッキングペーパーや葉物野菜、お皿を敷いて使うと良いようです◎
私がプリンを作っていると時々液漏れを起こして蒸し終わった後に蒸し目皿に器のまるい跡がついてしまうことがあります。つまり場合によっては器のものを蒸しても汚れてしまうこともあるということです。
そういう汚れはいち早く!きれいに取り除く必要がある訳ですが、
なのに!
素材が木だと基本的に洗剤は使わずに洗うことが推奨されます。なぜなら洗剤も染み込んでしまうから!><
木製品の洗い方としては水やお湯だけで洗う、スポンジよりも細かく汚れを落としやすいたわしで洗う、洗剤の代わりに粉末クレンザーをかけて洗う、というのが多いかなと思います。木が歪んでしまう恐れがあるので食洗器は使えません。
汚れが特にないなら使用後に濡れ布巾で拭くだけでOKみたいですが、お湯では落としきれない汚れが付いてしまった時に洗剤が使えないのは結構困りますよね。
絶対に洗剤で洗ってはいけない!という訳ではないのですが、醤油が染み込むのはいいけど洗剤が染み込んだせいろで蒸すのはちょっと、なんだか、心配というか、不安というか。。ちゃんと洗剤を洗い流せていたとしても見えないからわからないし。
そして汚れをきれいに取り除けたとして、一番重要なのはなるべく早く乾かすこと!
木のせいろは使用後きれいに洗って布巾で水分を拭ったら風通しの良い場所であるべく早く乾かす必要があります。水気が残っているとカビが発生してせっかくのせいろが台無しになってしまいます ><。悲しい!
洗った後に食品にも使える除菌スプレーを吹きかけて乾かすことでカビ防止をするという手もあるので、心配な人は使ってみても良いかもですね。
このように木のせいろのお手入れは気を付けなければいけないことが色々あります。
反面、寸胴鍋の蒸し器はどうかというと、
使用後は洗剤をつけたスポンジでガシガシと汚れを落とし洗い流したら自然乾燥放置でOK!食洗器も使用可!
なんて簡単なのでしょう~!!
(説明の文字数も、カウントしてみたら1/10で済みました。笑)
表題「蒸し器はせいろとステンレスでそんなに違うのか?」の結論。
ということで、
表題「蒸し器はせいろとステンレスでそんなに違うのか?」は
蒸した料理の味わいに差があるとしてもそれ以上に器具の取り扱い方が全然違う。
そして木のせいろにする必要はあるのか否か?という個人的疑問に対しては、冒頭でも述べました通り
ステンレス寸胴鍋の蒸し器で充分!!
なのでありました!
木のせいろについて私が思うこと‥‥
せいろの蒸し器って、いいよな~という漠然とした自分の中での憧れ、あれって多分、「木のせいろで調理する」という特別感とか丁寧な感じがするとか木の持つ雰囲気の良さとか、そういうものなんだと思います。
木の香りって癒されるし和むしちょっと高級感もあったりして。木の製品って良いですよね。
ただですね。あくまで個人的な感覚なのですが、
木の香りがする料理って、そんなに好きじゃないんですよね。私は。
皆さまはどうですか?
天然木で作った香りの良い建物の中で食材の香りを感じながら食べる料理、と、料理そのものが木の香りに包まれていて食べていると木の香りと食材の風味とが混ざる、というのは全然別物。
私は料理や食材の風味を食べたいので木の香り付けはない方が良いと思う派です。だから下手に燻製の香りだけ付けられた料理も好きじゃない。
という感性なので、香りを求めてせいろを買う意味は自分にはないな、と気付きました。(ちょっと色々見ていたら、せいろを買って使ったら木のニオイがすごくて食材が木のニオイになってしまって食べられなかった、という感想がありました。じゃぁどうして木のせいろを買ったんだ……)
ふっくら仕上がって味わいが全然違う!となると心が揺れますが、使用感想を読んでいてもそんなにすっごい違いはなさそうなんですよね。お店で提供するなら別だけど自宅で食べる分にはそこまでのクオリティは求めていません。
そして何より、取り扱い注意点が多い。
これらの手間を「丁寧な暮らし」とカテゴライズ出来る人や木の製品が大好き!と楽しく取り扱える人なら全然苦にならないのだと思います。
私には、ものすごく、面倒臭い、です!!笑
なのでこれからも寸胴鍋の蒸し器と仲良くしながら、たまに飲食店で木のせいろと触れ合う、という蒸し器との付き合い方をしていこうと思います♪
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